宇咲冬男のLet's連句  十 八 韻  順 候 式  雪 月 花
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新たな一巻の脇句のヒント 投稿者:宗匠 投稿日:2025/11/02(Sun) 08:10 No.8298  
新たなネット歌仙をスタートします。形式は、当HPの本来の姿に戻って「十八韻順候式雪月花」とします。本HPの「連句チュートリアル」に掲載されている「十八韻順候式雪月花」の歌仙式をご参考にして付け句をお願いいたします。
では、故・宇咲冬男が若かりし頃に詠んだ秋の句を発句として「秋愁や」の巻をスタートします。

十八韻順候式雪月花「秋愁や」の巻 2025年11月2日起首

(発句) 秋愁や踏めばつぶやく貝の殻


□脇句のヒント
 脇ですので同時同場所であり、場所は秋の浜辺です。ここでこの発句を更に補強し高めるような短句を詠んでください。

□脇句の締切
 今回の締切を11月21日(金)とします。お一人3句までのルールをお守りの上、奮ってご投句ください。



挙句の治定と満尾のお礼 投稿者:宗匠 投稿日:2025/11/02(Sun) 07:38 No.8296  
□宗匠選と講評

(発句) 島の秋いずこへ行くも濤の音     宇咲冬男
(ウ7) 凍月夜月光仮面現るる        達三
(ウ8)  BS見ながらちょいと熱燗      たま
(ウ9) ぞっとする巫女がお化けになるドラマ 影法師
(ウ10)   窓を開ければ麗らかな風       たま 
(ウ11) ポトマック河畔の花に人集い     達三

挙句に次の5句が付きました。
1.護岸工事の続く春昼     たま
2.口笛吹いて揺らす鞦韆    達三
3.よちよち歩きシャボン玉追う たま
4.学友集う行く春の中     影法師
5.キジトラの猫蝶と戯れ    たま

1.は河畔に対して護岸工事はいささかベタ付きになるかと思われます。2.は逆にいささか離れ過ぎと言えますが、河畔の公園にあるブランコと考えれば、悪くありません。治定候補。3.は花見の客の中に幼い子供がいたという付けですので十分医付きます。治定候補。4.は花見に合わせて同窓会を開いたとする句ですが、前句の「〜人集い」に対して「学友集う」はいけません。ボツです。5.はそもそも家の中にいるのを常とする猫が蝶と戯れるとすれば、この猫は野良ということになり、ちょっと付かないかと思われます。

□治定
今回は治定候補の2,3の内、前句に付いてかつ可愛らしさのある3.のたまさんの句を治定といたします。これで1年1か月弱かかった半歌仙「島の秋」は満尾となります。ここまでお付き合いいただきました皆さんに厚くお礼申し上げますと共に、今後とも引き続きご支援の程、よろしくお願いいたします。


半歌仙「島の秋」の巻  

(発句) 島の秋いずこへ行くも濤の音     宇咲冬男
(脇)   大漁旗に堂々の月         たま
(第三) 小鳥来し狭庭にわかに賑やかに    影法師
(四句目) 日差しを映す蹲の面        影法師
(五句目)夏岬佇む歌碑に「夢」の文字     達三
(六句目) ハマナスの花枝を伸ばして     たま
(ウ1) 秋袷陰ある人の振り返り       達三
(ウ2)  結婚指輪光る指もと        影法師
(ウ3) 後添いの彩りの卓美味しくて     たま
(ウ4)  ローン明細ゴミ箱の底       たま
(ウ5) 進次郎コメの値段を2千円      達三
(ウ6)  八郎潟の昭和遠くに        たま
(ウ7) 凍月夜月光仮面現るる        達三
(ウ8)  BS見ながらちょいと熱燗      たま
(ウ9) ぞっとする巫女がお化けになるドラマ 影法師
(ウ10)   窓を開ければ麗らかな風       たま 
(ウ11) ポトマック河畔の花に人集い     達三
(挙句)  よちよち歩きシャボン玉追う    たま

令和6年10月11日 起首
令和7年11月2日  満尾



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